ポテトチップスの袋も変えた 「ほぼ農業」なカルビーの気候変動対策

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聞き手・山下裕志
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 つい手が伸びるポテトチップスも、気候変動と無縁ではありません。原料は、天候によって収穫量が左右されるジャガイモ。商品を運べば温室効果ガスが出て、食べ終えた袋はゴミになります。自然の恵みを生かしつつ、それをどう守るのか。菓子大手カルビーの伊藤秀二社長に聞きました。

 ――ポテトチップスを1月末から順次値上げしていきます。ジャガイモの不作などが理由です。

 北海道で昨年夏に気温が上がって干ばつが起き、ジャガイモが枯れたり、育ちが悪くて小さくなったりしました。ポテトチップスだけでなく、北海道土産で知られるスナック菓子「じゃがポックル」は、容量は同じですが普段よりも短いものが入っています。

 北海道は2016年の台風でも大雨の被害を受け、一部のポテトチップスの販売を止めました。ポテトチップスは、ジャガイモさえ届けば工場で30分あればできる商品で、ほとんどジャガイモを売っているのに近い。ジャガイモは生命線で、農業を直接やっているようなものです。気候変動に耐えるように、品種も改良しなくてはなりません。

 ――温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出量を、2030年に18年度比で3割減らす目標も掲げています。どう実現しますか。

 たとえば、ポテトチップスの…

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