中山七里さんと音楽小説、あのドビュッシーは「息子に聞いた」

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聞き手・井上昇
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 小説家・中山七里さん(60)が、新刊「おわかれはモーツァルト」(宝島社)を刊行した。ドビュッシーやショパン、ベートーベンなど作曲家の名前を冠し、ピアノの演奏シーンを数多く描写する音楽小説「岬洋介シリーズ」の最新刊だ。

 だが、本人は「楽器は全く弾けない」という。楽器に無縁な人間が、なぜプロの音楽家もうなるリアルな演奏シーンを書けるのか。

 「詳しくないからこそ書ける」という、独自の執筆方法を語ってもらった。

取材よりも想像力が武器

 ――楽器を弾けないというのは本当ですか?

 ピアノの話を書いてますが、全く弾けません。まともに楽器を弾いたことはなく、小学校で縦笛をピーピーと吹いていた程度。しかも勘が鈍くて下手くそで、音楽の通信簿はずっと「2」でしたね。そんな感じでしたよ。

 ――それなのに、なぜ音楽を題材にしたのですか?

 ミステリーの賞に応募する際、物語に音楽ががっつり絡んでくるミステリーはあまりないということを研究しました。

 新人賞は新製品の発表会みたいなものだから、やはり新しさが求められているんです。ならば音楽とミステリーのハイブリッドは、新しくて有利かなと思ったんです。

 あと、音楽を「大好きなわけ…

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