「絶対王者」と呼ばれる存在が、男子モーグルにはいる。
ミカエル・キングズベリー(カナダ)。平昌五輪で金メダルに輝いた29歳だ。
その強さは圧倒的で、ワールドカップ(W杯)では2019~20年シーズンまで総合9連覇。積み上げた白星は史上最多の通算68勝に上る。ここ5シーズンの勝率は7割超。36戦出て、表彰台を逃したのはたった2度しかない。
ただ、北京五輪では世代交代が起きるかもしれない。迫るのは日本のエースだ。
「次の世代を自分が切り開く」。24歳、堀島行真(トヨタ自動車)は言う。
【特集】堀島行真の4years
堀島行真は、この4年間をどう過ごしてきたのか。11位で終わった平昌から4年。「選手を続けるのは難しかった」とまで話した男を再び動かした「夢」とは。
W杯は通算10勝と見劣りする。ただ今季は、ここまで全5戦で堀島2勝、キングズベリー3勝。2強が互角の勝負を展開する構図だ。
キングズベリーは長い間、堀…