第1回集中治療室で見た寝顔「育てるんや、私が」 里親になると決めた

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足立菜摘
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 「かーたん、かーたん」

 くりっと丸い目を輝かせ、家の中を走り回っていた男の子(3)が、舌足らずに「母」を呼んでいる。

 「どうしたの」

 兵頭さおりさん(41)がほおを緩ませ、顔をのぞき込んだ。

 男の子の鼻からは細い酸素チューブがのび、部屋の隅に置かれた機械につながっている。心臓と肝臓に生まれつき、障害がある。

 この子が愛媛県伊予市に住む一家のもとにやってきたのは1年半ほど前。初めは歩くことも話すこともできなかった。

 きっかけは一昨年5月のことだった。

 訪問看護師として働いていた、さおりさんの携帯電話が鳴った。登録していない番号からの着信だった。

 相手は児童相談所の里親担当を名乗り、こう切り出した。

 「今度、手術をする子がおるんやけど」

 さおりさんは21歳の時、長…

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