「核戦争に勝者は…」 5カ国声明、ゴルビーに会った記者が考えた

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編集委員・副島英樹 ワシントン=高野遼、モスクワ=喜田尚、北京=高田正幸、ニューヨーク=藤原学思
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 「核戦争に勝者はなく、決してその戦いはしてはならない」。5カ国共同声明の冒頭に記されたこのフレーズは1985年、米国のレーガン大統領とソ連のゴルバチョフ書記長スイス・ジュネーブでの初の首脳会談で共同声明に明記したものだ。これが後に、両国間での初の核兵器削減条約の締結と冷戦終結につながった。

 記者が約2年前にゴルバチョフ氏にインタビューした時も、彼はこの言葉を繰り返し、この合意に立ち返るべきだと強調した。

 昨年6月の米国・バイデン、ロシア・プーチン両大統領による首脳会談でも共同声明の中で再確認されている。

レーガン・ゴルバチョフ合意の枠組みが拡大

 合意の原点は、米ソの両トップが「核兵器全廃」の思想で一致したことだった。当時は誰もが「お花畑」の発想だとし、軍や産業界も抵抗した。全廃は果たせなかったが、結果として両国の中距離核戦力が全廃され、戦略核兵器も半減された。世界は確実に動いた。

 今回の共同声明はこの合意の…

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