豊洲でマグロ初競り 火花散らす2者の「胃が痛くなる」勝負の舞台裏

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抜井規泰、関口佳代子
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 新春の恒例行事となったマグロの初セリが5日早朝、東京・豊洲市場で執り行われた。時に1匹1億円を超える意地と意地のぶつかり合いを演じてきたのが、すしチェーン「すしざんまい」を運営する「喜代村」と、豊洲のマグロ仲卸「やま幸(ゆき)」だ。今年、最高値となる1688万円で「一番マグロ」を競り落としたのは2年連続でやま幸だった。

 3年前の両者の勝負を覚えている方も多いだろう。青森・大間産の278キロの巨大マグロを巡って1億、2億と値がつり上がり、史上最高の3億3360万円(1キロ120万円)で「すしざんまい」が勝利した。

 両手を広げた社長の人形で知られる「すしざんまい」は、飲食店でありながらセリに参加できる「買参権」を持っている。最高のマグロを高額落札することで、店の広告効果も期待できる。

仲卸「やま幸」 勝負は昨夏から

 一方、仲卸の「やま幸」は、いわば市場の中に店を持つ魚屋だ。法外な値でマグロを買って店の名前が売れたところで採算は取れない。それでも初セリに参加するのは、高級すし店などの依頼を受けるからだ。昨年、そして今年と、やま幸に落札を依頼したのが、海外にも展開する高級すし店「銀座おのでら」だ。

 今年の勝負は昨夏から始まっていた。8月、「おのでら」の小野寺裕司会長から、「やま幸」の山口幸隆社長に依頼が入ったという。「来年も一番マグロを落としてほしい」。

 打ち合わせを重ね、初セリ前…

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