第6回女性だから分かるは違う NHKのロケバスで盛り上がった生理の話題

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野城千穂
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 初めて水着の撮影に挑む元アイドル。その撮影当日、突然月経が始まった。

 落ち込む本人に「うわ、生理きちゃったのか」「迷惑とかそういう話じゃなくてさ……うわ~困ったな」と言ってしまう女性スタッフは、自分の経験を頼りに無理やりタンポンを使わせようとする。男性スタッフは生理用品を買いにドラッグストアへ走るが、種類が多くて選べず、手間取ってしまう……。

 現実にありそうなこのお話は、昨年11月3日に放送されたNHKのドラマ「雨の日」のストーリー。グラビア雑誌の撮影現場を舞台に、スタッフたちが生理への理解を深めていく物語だ。

 家冨(いえとみ)未央プロデューサー(38)は「実体験に基づく、生理現象を抱えて生きる人たちのドラマ」と話す。「生理現象に悩んだり、それを言えないで苦しんだりしている人たちに見てほしい」と企画した。

 症状やつらさは千差万別。アンケートで経験者たちの声を集めたり、グラビアの撮影現場に同行して取材したりして、当事者たちのリアルにこだわった。

 そもそも、企画のきっかけも当事者の声だった。家冨さんも、月経の症状が重く、トイレでしゃがみ込むときがあるという。2020年の秋ごろ、身近な女性ディレクターやプロデューサー数人で生理や月経前症候群(PMS)がつらいと話しているうちに、「自然にわき上がるように」企画が立ち上がった。

 ドラマにするときに、注意していたことがあるという。「生理を女性だけの痛みとしたり、男性の無理解ばかりを描いたりするものにはしたくなかった」

月経のある女性が平均して約35年も付き合わざるを得ない生理。「個人の問題」として扱われ、正しい情報を得にくいまま当事者が自己解決せざるをえないことも多かった生理をめぐる現状を変えている力の一つは、その当事者たち自身の気付きと行動です。学校やテレビ制作、病院の現場での動きを取材しました。

 作中でPMSに苦しむカメラマンを演じた歌手のコムアイさんは、今回の撮影を通じて発見があったという。

コムアイさん「生理はなぜ隠される?」

 「女性だから生理のことが分…

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