韓国の慰安婦支援団体「水曜集会」が30周年 保守系団体と衝突も

ソウル=神谷毅
[PR]

 韓国の慰安婦支援団体「正義記憶連帯(正義連、旧挺対協)」が毎週水曜日に日本大使館近くの路上で日本政府に公式謝罪と法的賠償を要求してきた「水曜集会」が5日、30周年を記念して開かれた。正義連はこの日の集会で問題解決に向けた声明を発表した。

 声明は日本政府に対して「未来の世代に歴史の荷物を背負わせず歴史の清算を」などと求めた。韓国政府にも真相究明と人権保護に自ら乗り出すよう訴えた。正義連の李娜栄(イナヨン)理事長は朝日新聞の取材に「集会は日本が慰安婦問題を否定した怒りから始まったが、今は女性の人権侵害の解決を目指す人々が集まる場となった」と語った。

 水曜集会は1992年1月、かつての日本大使館正面の路上で始まった。元慰安婦の金学順(キムハクスン)さんが旧挺対協の支援で初めて実名で記者会見した半年後で、当時の宮沢喜一首相の訪韓直前というタイミング。当時は広く知られていなかった慰安婦問題を韓国社会に訴える意味もあった。

 その後、千回目の水曜集会のあった2011年には、路上に慰安婦問題を象徴する「少女像」が建てられ、集会は像を囲む形で行われた。日韓で大きく報じられる水曜集会だが、節目の日以外は数十人規模で行われることが多い。

 最近は、正義連をめぐる不正会計などの疑惑究明を求めて水曜集会に反対する保守系団体が毎週、正義連に先立って集会開催の申請を警察に提出。この団体が少女像近くで集会を開き、現場で互いに衝突するなど混乱もみられる。30周年となった5日も、少女像近くでは同じ保守系団体が集会をし、正義連はすぐ近くで水曜集会を開いた。(ソウル=神谷毅)