韓国大統領候補の前検事総長、妻の詐称や内紛で失速 苦肉の選対刷新

有料会員記事韓国大統領選挙2022

ソウル=鈴木拓也
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 3月9日投開票の韓国大統領選まで2カ月に迫るなか、保守系最大野党「国民の力」候補の尹錫悦(ユンソクヨル)前検事総長(61)が、妻の経歴詐称や陣営内の内紛が痛手となり、政権交代は難しいとの見方が急速に強まってきた。危機感を募らせた尹氏は5日、自身の選挙組織を刷新すると発表。選対の最高幹部や側近らの更迭を断行し、有権者に出直しを印象づける狙いだ。ただ、一時しのぎの対症療法で、情勢の好転は見込めないとの見方が支配的だ。

 「国民の批判を甘んじて受け入れる。今までと違う姿で再び始めたい」。5日、国民の力の党本部で記者会見を開いた尹氏は、妻の問題や有権者の期待に応えられていない自身の力不足を謝罪した。そのうえで、司令塔の役割を果たしてきた選挙対策委員会の解散を発表した。尹氏は険しい表情を浮かべ、まばたきを繰り返して何度も左右を見回すなど終始、落ち着かない様子だった。

 世論調査機関リアルメーターが3日に発表した調査によると、尹氏の支持率は39・2%にとどまり、党の公認候補に決まった直後の昨年11月上旬と比較すると7ポイント下落した。文在寅(ムンジェイン)政権を支える進歩(革新)系与党「共に民主党」の李在明(イジェミョン)前京畿道知事(57)にも1・7ポイント及ばず、二大政党の公認候補が決まり、選挙戦の構図が固まって以来、初めて逆転を許した。特に、今回の選挙でカギを握ると言われる若者の支持離れが深刻だ。

 尹氏失速の原因は、主に三つが指摘されている。選対幹部同士の不協和音、家族の不祥事、一貫して検察畑を歩んできた尹氏の政治経験不足だ。

 選対幹部間の主導権争いは…

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