試合前から涙 1年前の激闘の再戦、制したのは東海大大阪仰星 

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内田快
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 ラグビーの第101回全国高校大会第6日は5日、大阪・東大阪市花園ラグビー場で準決勝2試合があり、Bシードの国学院栃木が、3連覇を狙ったAシードの桐蔭学園(神奈川)を21―10で破った。国学院栃木は出場27回目で初めての決勝進出。栃木勢が決勝に進むのも初めて。東海大大阪仰星(大阪第2)は、同じAシードで昨春の選抜大会を制した東福岡に42―22で逆転勝ちし、5度目の優勝を果たした第97回大会以来、4大会ぶりに決勝へ進んだ。決勝は8日午後2時5分開始予定。

 〇…東海大大阪仰星は先に2トライを許したが、前半28分、相手キックをチャージしたCTB野中がトライを決め逆転。後半も細かいパス回しでテンポ良く攻め、フランカー松沼の2トライなどで突き放した。東福岡は序盤、コンタクトプレーで優位に立ったが、自陣での守りのミスが失点につながり、流れを失った。

「相手が嫌がる状況判断できた」

 東海大大阪仰星が3点を追う前半終了間際だった。陣地回復のためキックをする相手に向かってCTB野中健吾が猛チャージし、両手を広げた。「相手が手間どっていた。一瞬の判断だった」。球は左手にあたり、転がってゴールラインを割る。野中がそのまま押さえ、逆転トライとした。

 前回大会は準々決勝で東福岡と相まみえた。後半ロスタイムが18分をこえる激闘となり、21―21で引き分けた。抽選で準決勝に進んだのは相手だった。

 「あの日から1年、自分たちに何が足りないのかを追究してきた」。その一つが、判断の速さだった。練習では顔を伏せた状態から跳びおき、瞬時に周りの状況を把握して動きだすメニューを採り入れた。

 4点リードの後半6分にはゴール目前で、味方の間に割り込むように走りこんできたフランカー松沼寛治にSH石田太陽が瞬時に短いパスを出し、トライへつなげた。湯浅大智監督は「相手が嫌がることは何かという状況判断がよかった。すばらしいゲームだった」。

 選手は試合前から涙を流していた。野中は「去年の悔しさがよみがえっていた。それを晴らす舞台がやっとめぐってきたから」とそのわけを語った。優勝候補の最右翼と目された好敵手に今回は完勝した。「目標はここではない。優勝したい」と野中。表情には自信がみなぎっていた。(内田快)

■「心を折られてしまった」…

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