ピラカンサをむしゃむしゃ 元産廃処分場の島に木登りタヌキ

杉浦奈実
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 木の上で、赤いピラカンサの実をむしゃむしゃ食べているのは、タヌキ。しばらく一心不乱にほおばると満足したのか、くるりと枝の上で振り返り、慎重に地面に下りていったという。

 タヌキが現れたのは、堺市の海沿いにある「共生の森」だ。大阪府内の産業廃棄物を受け入れてきた埋め立て処分場だった土地で、埋め立て終了後の2004年以降、一部に植林を進めている。

 当初から森づくりに携わるNPO法人「共生の森」の奥田喜代子代表(76)によると、タヌキは植林を始めて5年ほどで現れるようになり、ここ10年ほどでためフン場の数がぐっと増えたという。同じ場所で排泄(はいせつ)を繰り返すタヌキのトイレだ。

 奥田さんは「フンに大量の実が入っていたので食べているのは分かっていたが、木に登って食べているのは初めて知った。元々何もないところだったけれど、動物や昆虫の種が増えてきてうれしいことです」と話した。

 タヌキはイヌ科の動物で、北海道にエゾタヌキ、本州~九州にホンドタヌキがすむ。環境省によると、雑木林や水辺近くの下生えのある場所を好んですむが、都会近くにもおり、野生動物の中では交通事故に遭うことも多い。果実のほか、トカゲなどの小動物も食べる雑食性で、木登りや水泳もできる。アライグマと見間違えられることがあるが、アライグマには鼻から額にかけて黒い線がある。(杉浦奈実)