国保と任意継続、退職時に有利なのは? 1月から変わった制度

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井上充昌
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 勤め先を退職後、職場の健康保険に引き続き加入できる「任意継続被保険者制度(任継)」が今月1日から変わったのをご存じですか? これまで、国民健康保険に比べて「給料が高かった人は任継を選ぶと有利」とされましたが、そう単純ではなくなったようです。変更の概要を解説します。

 勤め先を退職した人は、新たに就職する会社の健康保険(健康保険組合協会けんぽ)か、家族の健康保険の扶養か、国民健康保険(国保)か、あるいは任継か、加入する公的保険制度を決めることになる。

 任継は、退職日までに継続して2カ月以上、勤務先の健康保険に入り、退職翌日から20日以内に申請すると加入できる制度。在職中は事業主が半額負担してくれた保険料は、任継では全額を本人が負担する。ただ、一部の健保組合が設けている独自給付(高額になった医療費負担の肩代わりなど)を受け続けられるといったメリットもある。

 組織人事コンサルタントで社会保険労務士の大須賀信敬(のぶひろ)さん(57)によると、任継の法改正は二つ。

 ひとつは、いつでも任継を脱退できるようになったことだ。これまでは任継を選ぶと2年間は入り続けることが原則だったが、国保に移る時期を自由に決められる。国保は前年(1~12月)の所得を元に年度(4~3月)の保険料が決まるため、退職直後は保険料が高いが翌年度はぐんと下がるケースがある。

 もうひとつは、健保組合が任継の人に適用する保険料に関わる変更。各健保組合が規約で取り決めれば、退職する直前の給料を元に保険料を決めることができるようになった。これまでは、退職直前と、その健保組合の全被保険者平均を比べて低い方だったため、給料が高かった人は平均を元に任継時の保険料が決まることが多かった。

 なお協会けんぽは、前者の改正のみが関係する。

 改正後にどうなるか、大須賀さんは退職1年目の保険料を試算した。全国の平均値を参考に健保組合の保険料率を9・2%、介護保険料率1・8%とし、退職時の給料で決まった任継の保険料と、ホームページで試算できる東京都渋谷区の国保料を比べた。

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