第6回お金を貸すにはどうすれば? 相互扶助の「模合」を沖縄に訪ねた

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津阪直樹
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連載「考」2022年の先へ

 「乾杯!」

 昨年12月のある夜、那覇市内に沖縄尚学高校の卒業生4人が集まった。一見、普通の飲み会だが、沖縄に古くから続く「模合(もあい)」と呼ばれる相互扶助の金融の会だ。

 大城直輝さん(46)が同級生と月例の模合を始めたのは23年前。大学進学で沖縄を離れた仲間が就職などで戻ってきたことをきっかけに、「みんなが定期的に集まる場所を作りたかった」。

 メンバーの条件は1975年度生まれの沖縄尚学の卒業生であることだけ。基本的に毎月開かれ、メンバーはそのたびに飲食代とは別に5千円の会費を支払う。入会も退会も自由だが、出欠を問わず会費は毎月発生する。今のメンバーは5人で、1回に2万5千円が集まる。交代で務める「親」がその総額を受け取る。

 コロナ禍で中断していた模合は、大城さんが呼びかけ、1年9カ月ぶりに開かれた。カフェを経営する大城さんはこの間、観光客の激減で苦しい日々を過ごした。この日の食事、飲み物は大城さんが用意した。「模合でエネルギーをもらった。本当にありがたい」と話した。

連載「考」 2022年の先へ

新しい年、そしてその先の未来に、経済社会はどこへ向かうのか。私たちに何が問われているのか。様々な分野で取材を重ねてきた経済記者たちが、テーマごとに現場を訪ねながら、コラム形式で考えます。

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