「いつまでも前に進めない」…時短要請や酒自粛、飲食店が嘆き 広島

新型コロナウイルス

比嘉展玖、福冨旅史 松尾葉奈
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 新型コロナウイルスの感染の急拡大を受け、広島県は6日、政府に「まん延防止等重点措置」の適用を要請した。広島市、廿日市市大竹市、府中町、海田町の5市町を対象に、飲食店に午後8時までの営業時間短縮や酒類の提供をしないよう求める。飲食店からは影響を懸念する声が上がった。

 県内では6日、新たに273人の新型コロナウイルス感染が発表された。内訳は、広島市151人、廿日市市、東広島市各14人、府中町13人、福山市12人、呉市、三原市、大竹市、海田町各11人、尾道市6人、安芸高田市、竹原市各4人、三次市、坂町、安芸太田町各2人、江田島市庄原市熊野町北広島町各1人、愛知県在住1人。また、広島市は県内の医療機関に入院していた患者1人の死亡を明らかにした。

 9~10日に予定されていた成人式の延期決定が6日も相次いだ。福山市は4~5月の大型連休東広島市は5月4日に延期。坂町、府中町、海田町、熊野町も5月1日に延期する。安芸太田町も延期を決めた。広島市、大竹市、廿日市市も5日に延期を発表した。

 県は、新型コロナの影響を受ける観光関連の業者を支援するために始めた割引キャンペーン「やっぱ広島じゃ割」について、7日から新規の予約を停止すると発表。飲食店支援策の「Go To イート」キャンペーンについても、7日から販売を停止するという。

 県内の多くの公立学校では7日から授業が始まる。湯崎英彦知事は記者会見で「学校でのクラスターも非常に危惧しており、休校も必要になると思う」との認識を示し、「学びの機会を確保するために、オンライン授業や分散登校をする準備もしたい」と語った。(比嘉展玖、福冨旅史)

「措置の意味あるのか」

 広島市中区流川町で居酒屋を営む市川敦士さん(40)は、県の要請に従って時短営業とする予定だ。協力金が出る飲食店は、タクシーや酒屋に比べて「まだマシ」だと話す。ただ、新型コロナの影響が長引き、「1、2年後に客が戻るか不安。外食はだめ、という文化になってしまうかもしれない」と語った。

 中区堀川町の酒屋「しろ」は、売り上げのうち8~9割は飲食店に卸す酒が占めるという。賞味期限がある在庫を抱えており、「休んでも協力金はないから」と営業を続けるつもりだ。店長の山本康雄さん(35)は「いつも振り回されている。(措置を)出す意味があるのか」と憤る。

 「やっとお客さんが戻って調子よくやっていたのに」と中区袋町でワインバーを経営する男性(34)は肩を落とす。昨年10~12月は忙しく、久しぶりに顔を見せる客も多かったという。「お酒が出せないなら営業してもしょうがない。いつまでも前に進めない」(松尾葉奈)

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