金融庁の切り札「重要情報シート」広がるか? 投信や保険を横断比較

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西尾邦明
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 投資信託や貯蓄型保険、仕組み債など、さまざまな金融商品のリスクや費用の違いを把握するのは難しい。そこで、こうした情報を比較しやすくする「重要情報シート」という投資家向けの説明資料が金融機関の間で広がり始めている。金融庁が定めた統一書式に基づき、各商品の特徴をA4判数枚にまとめたものだ。同庁が顧客本位の販売の切り札と期待して普及を後押ししているが、課題も多い。

 三井住友銀行では、売れ筋の投信や仕組み預金の4商品について、昨年7月から重要情報シートを使った説明を始めた。商品の仕組みや費用、リスクといった情報だけでなく、どういう人が買うことを想定した商品なのかや、顧客が販売員に確認するべき質問例も示されている。

 同行の担当者は「お客様が『わかりました』と言っても、シートを参考に質問を促している」と話す。販売員の一方的な説明にならないようにし、後から顧客とトラブルになるような事態を避けることにもつながる。全国の営業店社員に研修動画を見てもらい、勉強会も開いてきた。

 顧客からも「リスクや注意事項が簡潔に書かれていて分かりやすい」「質問例のおかげで、気づかなかったことを尋ねるきっかけになった」などと好評で、3月末までに同行で扱う大半の商品についてシートをつくる予定だという。

 シートの作成は義務ではないが、旗振り役の金融庁は昨年5月、共通の書式や作成法の手引きなどをとりまとめ、金融機関に導入を促している。その書式によると、シートでは、①商品の内容②リスクと運用実績③費用④換金・解約の条件⑤顧客と利益相反になる事項の説明⑥税金の概要などを記すことになっている。金融商品に投資しやすい環境を整える狙いがあり、日本より投資する人の割合が多い欧米では浸透しているという。

 だが、日本ではまだ、大手が…

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