「社会的使命があった」 寂聴さん未発表原稿、平野啓一郎さんにきく

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 瀬戸内寂聴さんが生前に発表しなかった、ひとつの原稿がある。2016年夏、朝日新聞の連載に寄せられた直筆エッセーだ。タイトルは『いい戦争などはない』。「非戦を通すことが、日本人の正しい生き方である」と結んでいる。

 寂聴さんと親交のあった小説家の平野啓一郎さんに未発表原稿を読んでもらい、話を聞いた。

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 戦争経験者が少なくなり、晩年は自分自身が語っていかないといけないということも、社会的な使命感として感じていらした。特に、この原稿を書かれたときの政治状況をうれえていた。

 歴史修正主義が広がり、大陸侵略にしても朝鮮半島の植民地化にしても、日本の戦争を肯定する言説が盛んになっていた。安倍政権による解釈改憲・安保法の成立もあり、他方で他国へのバッシングなど悪いナショナリズムのあおり方が蔓延(まんえん)していた。それに対する警戒感を強く持ち、事実を伝えなければいけないという思いがあったのだろう。

 非常にいい文章だが、阿波踊…

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