宇宙港の可能性、「案内役」が講演 スペースポート青木さん
中島健
宇宙港の開設で宇宙ビジネスの振興をめざすスペースポートジャパンの青木英剛(ひでたか)理事が8日、「大分の宇宙港から未来を拓(ひら)く」と題し、大分県別府市で講演した。米国の宇宙開発会社「ヴァージン・オービット」が大分空港を宇宙港に選んだ理由を紹介し、将来は宇宙旅行ができる発射場に育てる展望も明かした。
講演は、別府大と同大短期大学部の公開授業「九州学」の一つ。青木さんは、「宇宙バンジェリスト」という宇宙の案内役を務める。海外企業と自治体や政府をつなぐ窓口として、ヴァージン社に対し、宇宙港の候補地に大分空港を勧めたという。ヴァージン社が選んだ理由を「3千メートルの滑走路がある」「発着枠に空きがある」「地元の受け入れ態勢がある」とし、官民が取り組み始めた「宇宙人観光誘致」を「まちづくりの理想的なパターン」と評した。
人工衛星や宇宙で活動するロボットの製作といった宇宙ビジネスは、世界に2千社を超すベンチャー企業が設立されるなど、数少ない成長産業として期待されていると紹介。「宇宙港はインフラ設備で終わりではなく、まちづくりそのもの。勉強していること、事業と宇宙とをかけ算することでいろいろな可能性を考えることができる」と語った。
取材に対し、「衛星打ち上げだけではなく、将来は宇宙旅行を実現させたい」と話した。(中島健)
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