帝京大の岩出雅之監督が勇退 ラグビー10度の大学日本一
ラグビーの全国大学選手権で2009年度から前人未到の9連覇を成し遂げ、9日の同決勝を制して4大会ぶり10度目の優勝を果たした帝京大の岩出雅之監督(63)が、試合後の記者会見で退任することを明かした。
「今日の試合で監督として最後にさせてもらう。勝っても負けても、今日で終わりにしようと思っていた」と話した。
後任には帝京大OBで元日本代表の相馬朋和FWコーチ(44)が就く見通し。
岩出監督は和歌山県出身。日体大で活躍後、教員、指導者として滋賀・八幡工高を全国高校大会に導き、高校日本代表監督などを歴任した。
1996年、帝京大の監督に就任。創部40年目を迎えた09年度に東海大を14―13で破って初優勝を果たした。
他校に先駆けて選手が筋力アップなどに打ち込める環境を整え、OBに限らず様々なコーチを呼んで選手個々の判断力を磨いた。15年日本選手権では社会人トップリーグ・NEC(当時)を31―25で破った。
教え子には、19年ワールドカップ日本大会で日本の8強入りに貢献したFW堀江翔太(埼玉=旧パナソニック)、FW姫野和樹(トヨタ=旧トヨタ自動車)、SH流大(東京SG=旧サントリー)、SO松田力也(埼玉)ら多数の日本代表選手がいる。
岩出監督は近年、後継者の人選を進めていた。埼玉でヘッドコーチを務め、指導力や人柄に定評がある相馬氏を昨年10月からチームに正式に加えていた。(野村周平)