「鎌倉殿の13人」舞台の伊豆の国市など県内5会場でPV

南島信也
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 小栗旬さん演じる北条義時が主人公のNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人」の放送が9日始まった。初回の放送に合わせ、義時生誕の地の静岡県伊豆の国市など県内5会場で、出演俳優によるトークショーやパブリックビューイングなどのイベントが同時開催された。大河ドラマを地域活性化の切り札にしようと、官民一体で取り組んでいる。

 「鎌倉殿の13人」は三谷幸喜さんが脚本を手掛けている。源頼朝の天下取りを支えた2代執権・義時が武士の世を確立していくさまを描くという。

 この日、ドラマ序盤の舞台となる伊豆の国市の会場には小栗さんと頼朝役の大泉洋さん、北条政子役の小池栄子さんのほか、宮澤エマさん、片岡愛之助さん、坂東彌十郎さんが集結した。また、沼津市三島市伊豆市、函南町の会場にもほかの出演俳優がゲストとして登壇。計5会場に約2千人が詰めかけ、初回放送を楽しんだ。

 ロケは伊豆の国市内につくられたオープンセットなど県内でも行われ、エキストラとして県民も出演している。小栗さんらはイベント前に記者会見した。小栗さんは「出演者は何度も足を運んできたので伊豆が身近に感じられる」と話した。小池さんも「地元の方々と一緒に盛り上げていきたい」と語った。

 伊豆地域が大河ドラマの舞台になるのは、1979年の「草燃える」以来43年ぶり。今年の「鎌倉殿の13人」に続き、来年は大河ドラマ「どうする家康」が放送予定のため、県は大河ドラマを最大限活用し、広域的な地域ブランディングを展開する考えだ。

 コンセプトは『「ぶし(武士)のくに」から「ふじ(富士)のくに」へ』を打ち出した。県内にある鎌倉時代から江戸時代の歴史・文化資源に光を当て、地域への愛着や誇りを醸成するとともに、観光客の誘致や消費の喚起につなげたいという狙いがある。

 テレビドラマやアニメなどを観光資源として活用する「コンテンツツーリズム」に、経済界も熱い視線を注ぐ。伊豆箱根鉄道は9日朝からラッピング電車の運行を始めた。同社の伍堂文康社長は出発式で「多くの人に来てもらい、伊豆の歴史に触れて伊豆を好きになってほしい」と期待感を示した。

 企業経営研究所(長泉町)は158億円の経済波及効果があると試算。新型コロナウイルスの感染拡大で厳しい状況が続いている観光関連産業の活性化に寄与すると見込んでいる。

 15日には大河ドラマ館が伊豆の国市韮山文化センター(韮山時代劇場)にオープンする。設置場所と事業規模をめぐって市と議会が対立し、最終的に事業費は大幅に縮小された。(南島信也)