教頭先生は広島カープに「入団」した 定年目前で追ったもう一つの夢

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三宅梨紗子、辻健治
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 定年退職を目前に、公立高校の教頭からプロ野球・広島東洋カープの職員に転身した男性がいる。数学教師としての知識を生かし、選手のデータを分析する仕事を担う。教育現場とは大きく異なる勝負の世界へ、何を追い求めて飛び込んだのか。

 「君たちの成長を見届けるのが私の夢だ」。昨年8月末、佐賀県伊万里商業高校の教室で教頭の土井一生(かずお)さん(59)は、20人の生徒たちに語りかけた。

 約30年、中学や高校で数学や電気系科目を教えてきた。2学期を前にしたこの日が「最後の授業」になった。教え子の卒業を見届けられないことへの申し訳なさを胸に抱きつつ、こう告げた。

 「先生のもう一つの夢を追わせてくれないか」

 9月、広島市の新たな職場に、土井さんの姿があった。広島東洋カープだ。

定年まであと1年の土井さんは、あこがれの球団からの誘いに心動かされます。迷いを断ち切ったのは妻の一言でした。そして、別れを告げた教え子たちがかけてくれた言葉は。

 球団には約150人の職員が…

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    平原依文
    (社会起業家・SDGs教育支援会社代表)
    2022年1月11日9時56分 投稿
    【視点】

    生徒の成長と夢を応援し続けてきた先生が、次は自らの夢を追う。年齢、専門性を始めとする障壁があった中でも、自分の可能性を信じ、夢を諦めずに挑戦し続ける土井先生の姿勢に感銘を受けました。 例え教え子の卒業を見届けることができなかったとして