家族への本音、まほうのポケットに 作文優秀賞 羽島市小2浅野さん

松永佳伸
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 小学生が家族への思いをつづる第15回「いつもありがとう」作文コンクール(朝日学生新聞社・シナネンホールディングスグループ主催、朝日新聞社など後援)で、岐阜県羽島市立竹鼻小2年の浅野智博さん(8)が、低学年の部で優秀賞に選ばれた。

 智博さんの作品「まほうのポケット」は、小4の姉智恵さん(9)や母、友美さん(48)と交わした手紙のやりとりをつづった。

 新型コロナウイルスの影響で家にいる時間が長くなり、きょうだいげんかも増えた。そんな時、智恵さんが使い終わったカレンダーの裏に家族の名前を書いた小さなポケットを作り、そこに手紙を入れるようにした。けんかの後には智博さんのポケットに「先はごめんね」と書いてあった。

 智博さんもまねをしてカレンダーの裏に家族の名前を書いた「まほうのポケット」を作った。「てがみを書こうとしたから、家族のやさしいところが浮かんできた」。智恵さんには「ぼくもごめんね」と手紙を入れて仲直りをした。

 毎朝、学校に行く前に怒らせてしまうお母さんには「やさしくおこってね」という手紙を書いた。お母さんからは「いつもおこってばかりでごめんね。よくなってほしいからおこるんだよ。大すきだよ」という返事が届いた。

 その次の日もまた、その次の日もお母さんは朝から怒っていたけど、智博さんは「自分のためを思って怒っているんだ」と気がついた。

 お母さんへの次の手紙には「ぼくはお母さんが大すきだよ。やさしくおこってくれたら、もっといいお母さんになれるよ」と書いた。

 作文は「まほうのポケットは、心がぽかぽかする不思議なポケットだ。家族が大好きだよ、いつもありがとうなんて、はずかしくて言えないけれど、ぼくの本当のきもちだ」と結んでいる。

 智博さんは、週1回は図書館に通う。最近のお気に入りは戦国武将真田幸村だという。昨年は羽島市立図書館が募集した手作り絵本コンクールでも優秀な成績を収め、作品の「ぼくのまほうのめがね」は館内に展示されている。

 友美さんは「恥ずかしがり屋で話すのは得意じゃないけど、文字にすると素直になれるようです」。智博さんは「みんなに手紙を送って仲良くなってほしかった。賞を取れると思っていなかった。うれしいけど恥ずかしい」とはにかんだ。

 コンクールは全国から1万5730点の応募があった。(松永佳伸)