「ねらいは企業価値向上をめざす動機づけ」東証社長が語る市場の再編

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稲垣千駿
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 東京証券取引所が今春、五つの市場を三つに再編する。11日には上場企業の再編後の移行先が公表された。最上位のプライム市場は厳しい基準を設けたが、満たさなくても移れる「経過措置」もあり、東証1部の多くが移行する見通しだ。東証は再編で国際的な地位向上を目指しているが、実現できるのか。東証の山道裕己社長に話を聞いた。

改革の原点、「市場のコンセプトをはっきりすること」

――市場再編の狙いを改めて教えてください。

 「今の市場は2013年に東証と大阪証券取引所(現大阪取引所)が経営統合し、お互いの市場を一緒にして何も手を付けずにやってきました。その結果、市場の特色が非常に分かりにくくなり、1部は全上場企業の約6割を占めます。改革の原点は市場のコンセプトをはっきりすること、企業が持続的な成長と企業価値の向上を目指すような動機付けを与えることにあります」

――1部上場企業の多くがプライムに移行し、再編の実効性を問う声が出ています。

 「『思惑が外れたのでしょう?』とか色んなことを言われるのですが、あまり外れていません。数を減らすのが目的ではないので。新市場は上場基準を満たさず、猶予期間に改善できなければ、1部から2部に移るのではなく、上場廃止になる。これは結構な精神的負担で、恐らく何年か経ったら基準ギリギリの企業はあまり残っていないんじゃないかと考えています」

――1部からプライムに行けないと格落ち感があるという懸念もありました。

 「これは何回も言っています…

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