皇室のあり方議論、再び国会へ…でも始まらない協議 各党の本音は

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安倍龍太郎
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 岸田文雄首相は12日、安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議(座長=清家篤・元慶応義塾長)の最終報告書を衆参両院議長に手渡した。今後の議論は再び国会に委ねられる。だが、与野党の立場には隔たりがあり、協議は難航が予想される。

 「我が国のあり方の根本に関わる大変重要なもの。国民を代表する立法府としては真摯(しんし)に慎重に、かつ丁寧に検討していく」。首相から報告書を受け取った山東昭子参院議長は、こう述べた。細田博之衆院議長は、来週にも各党の代表者を集め、報告内容を検討してもらう考えを示した。

皇位継承、どう安定的に

 有識者会議は2017年、国会が天皇退位の特例法を制定した際、安定的な皇位継承を確保するための諸課題や女性宮家の創設などを検討・報告するよう付帯決議で求めたことを受けて政府が設置。有識者会議は昨年12月、①女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する②旧宮家の男系男子が養子として皇族復帰する――の2案の検討を求める報告書を首相に提出した。首相は「政府としてはこれを尊重する」との考えを示しており、各党が報告書に対してどのような態度を示すのかが焦点となる。

 一方で、報告書は皇族数の確保を喫緊の課題と位置づけており、次世代を担う皇位継承者である秋篠宮さまの長男、悠仁さま(15)以降の具体的な皇位継承については「機が熟していない」と事実上棚上げした。女性・女系天皇の是非などにも言及しておらず、今後どのように安定的な皇位継承を図るか、という本質的な課題には触れなかった。

■各党、透けて見える「本音」…

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    曽我部真裕
    (京都大学大学院法学研究科教授)
    2022年1月13日10時41分 投稿

    【提案】 この問題は、世論調査の結果からすれば方向性が見えている一方で、一部の議員やその支持者がそれとは異なる強力な論陣を張っている結果、緊急性があるにもかかわらず、既存の政策決定プロセスが暗礁に乗り上げている構図に見えます。  この際、討論型世