「足の裏がこる」末弟がたどり着いた境地 出世順は年齢と逆の3兄弟
鈴木健輔
(大相撲初場所4日目、東京・国技館)
大関正代を俵の外に追いやったかに見えたが、勇み足があった。土俵下で唇をかんだ若隆景は、取材の場に現れなかった。
もし勝っていたとしても、この27歳が笑顔で多くを語ることはなかっただろう。これまでもそう。元幕下力士で、父の大波政志さんが言っていた。
「怒ったような顔で、あまりしゃべらないのは昔から。体も小さいし、強い相撲取りじゃない。気持ちで相撲を取るために、自分にマキをくべているんだと思います。気持ちの火が消えたら終わりだと」
三男・若隆景、次男で新入幕の若元春(わかもとはる)(28)、そして幕下の長男・若隆元(わかたかもと)(30)。3兄弟の中で若隆景は一番体が小さかった。
父の記憶によると――…
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら