3歳児死亡前、担当職員らが「一度に変更となる事態」 摂津市報告書

茶井祐輝
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 大阪府摂津市で昨年8月に3歳男児が全身やけどを負って死亡し、母親の交際相手が殺人罪で起訴された事件で、市が12日、一連の対応などをまとめた報告書を発表した。事件前、担当職員らが異動などで「一度に変更となる事態」になったとし、「避けるべきだった」と指摘した。

 死亡したのは新村桜利斗(おりと)ちゃん。高温の湯を浴びせ続けて死亡させたとして、母親の交際相手で同居していた無職松原拓海被告(24)が殺人罪で起訴された。この事件では、大阪府も有識者部会で検証しており、市は今回の報告書で「死亡が防げなかった原因、事案の詳細な検証については、大阪府に委ねる」としている。

 市の報告書によると、事件前の昨年4月から、このケースを担当していた職員や保育士ら3人が一度にかわった。「保護者としても行政側としても、信頼関係を再度構築する必要が生じた」と指摘。「このようなことは出来うる限り避けるべき」とした上で、今後について「人事異動があったとしてもチーム内でカバーができる体制づくりが必要」とした。

 この事件では担当職員らがかわった昨年4月以降、同5月には母親が「彼氏が子どもに手を上げて、あざが出来てしまった」と市に相談したことなどがわかっている。

 市の報告書はさらに、同じ府北部の他市と比べ職員1人が担当する虐待案件が突出して多いとして、「少なくとも3名の職員の増員をすべき」とした。

 また、報告書は①顔や頭部に外傷があった②外傷が複数あった③保育所から通報が複数回あった④交際相手の存在を把握した⑤交際相手による暴力があった⑥第三者から通告があった――の6点を市が把握していたことから、「起こりうる事象を想像するための面談や内部協議が必要だった」とも指摘した。(茶井祐輝)