新型コロナの変異株「オミクロン株」の感染が、急速に広がっている。年明け早々、記者(37)も濃厚接触者と認定され、一時、専用施設に隔離された。
1月4日夕。帰省先の長野県の実家にいると、「092」の局番から電話がかかってきた。
勤務地の福岡市にある保健所という。
「オミクロン株の濃厚接触者に該当すると認められた」と伝えられた。
驚いて聞くと、12月28日の那覇発福岡行きの飛行機で乗客の感染が判明したという。私が乗っていた飛行機だ。
感染者と私の位置関係をたずねると、「航空会社から濃厚接触者に該当する乗客をリストでもらっているのでわからない」との答えだった。
厚生労働省は飛行機内の濃厚接触者について、昨年12月28日の到着便から認定の範囲を縮小する運用を始めていた。それまで感染者と同じ飛行機の乗客全員を濃厚接触者としていたが、前後2列の乗客や家族ら同行者に範囲を狭めた。
これにより、私の座席の周辺で感染者が出たことはわかった。
だが、感染者の発症日や症状などの詳細は、保健所も「管轄外なので把握していない」とのことだった。
福岡県が12月25日に発表したオミクロン株への感染例との違いを感じた。
このとき感染した20代男性は直前に大阪や京都へ新幹線で往復していたが、県は同じ車両の乗客を濃厚接触者とは認定しなかった。
飛行機も新幹線も、事業者は「数分で車内の空気は全て入れ替わる」と説明している。認定の違いはどこから来るのか。
厚労省の担当者に聞くと「車内の空気の流れは異なるが、飛行機の方がリスクが高いとは言い切れない」とのことだった。
「飛行機は乗客の氏名や連絡先を把握できるという現実的な理由が大きい」という。
オミクロン株に限らず新幹線には認定の基準がなく、保健所が調査し濃厚接触者かどうかを判断するという。
福岡市の保健所から濃厚接触者に認定されたという連絡を受けた際、長野県に帰省していることを伝えると「長野県の保健所の指示に従って」と言われた。
突然、日常から切り離され・・・
翌5日朝、今度は長野県の保健所から電話がかかってきた。
接触から14日間(1月11日まで)、専用施設での隔離が必要になるという。
荷物をまとめ、迎えに来たワンボックスカーに乗り込んだ。
後部座席は私だけ。運転席と…

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