21年の倒産件数、57年ぶりの低水準 コロナ対策縮小で今後は? 

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小出大貴
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 東京商工リサーチ(TSR)は13日、2021年の倒産件数(負債額1千万円以上)が6030件となり、57年ぶりの少なさだったと発表した。コロナ禍を受けた政府の支援策で、企業がお金を借りやすい環境が続いたためだ。だが、支援は徐々に終わりつつあり、今後は積み上がった借金を返せない企業が相次ぎ、一気に倒産が増える懸念が強まっている。

 21年の倒産件数は30年ぶりの低水準だった前年からさらに22・42%減少。前回の東京五輪があった高度経済成長期の1964年の4212件以来の少なさとなった。負債総額も前年比5・68%減の1兆1507億300万円と、68年以来の低水準だった。

 ただ、業種別にみると、明暗が分かれている。新型コロナによる「巣ごもり需要」の追い風もあった小売業や卸売業など8産業は、過去30年間で最も倒産件数が少なかった。一方で、首都圏などで長く酒の提供を禁じられた居酒屋の倒産件数は、最多だった昨年に次ぐ2番目の多さで、152件に上った。このため、飲食業や宿泊業などの「サービス業他」の倒産は2007件で、業種別では最多だった。

 運輸業も移動の制限の影響などを受け、10産業で唯一前年より倒産件数を増やし、239件(同5・28%増)だった。

 とはいえ、コロナ禍にもかかわらず、全体の倒産件数が抑えられたのは、政府が利子を負担することで実質無利子・無担保でお金が借りられる「ゼロゼロ融資」により、資金繰りに窮する企業が大幅に減ったためだった。

 だが、頼りの支援策は次々と期限を迎えつつある。政府系金融機関が手がけるゼロゼロ融資の申し込みは3月までで締め切られる。民間金融機関によるゼロゼロ融資はすでに昨年3月に受け付けを終えており、これから返済が本格化する。財務省によると、こうしたコロナ関連の融資の総額は民間分も含めて約60兆円に上る。コロナ禍の打撃から経済が完全に回復していないなか、今後はその返済負担がのしかかる。

 個人事業主や中小企業向けの…

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