生物の資料集に載ってたやつ! 特別展の内覧でクックソニアに会えた

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杉浦奈実
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 最新の科学成果をもとに植物の多様な生き様や魅力に迫る特別展「植物 地球を支える仲間たち」(朝日新聞社など主催)が14日から、大阪市立自然史博物館(大阪市東住吉区)で始まった(https://plants.exhibit.jp/別ウインドウで開きます)。13日に報道関係者向け内覧会があり、一足先にお邪魔した。

 記者は、詳しいかはともかく植物が好きだ。大学では、植物の系統地理学をかじり、どんぐりに学位をもらったという恩がある。

 しかし、科学関連のニュースでもやはり人間に関わることや、かわいい動物が圧倒的に多い。植物が主役になることはまれだ。

 恐竜も哺乳類もいいけれど、植物の生き方が主役の大型展覧会が開かれるのは、とてもうれしい。

 中でも、目玉のひとつが、目に見える大きさでは最古の植物化石、「クックソニア・バランデイ」だ。昨年東京から始まったこの特別展で世界初公開となった。

 クックソニアって、高校の生物の資料集に載ってたやつ!

 昨夏、東京で会うことを楽しみにしていたのに、あいにくのコロナ禍であきらめた。大阪で対面できるのを待っていた。

 長さはおよそ10センチ。第一印象は、想像より、細くて小さい。

 化石は植物が水中から陸に出てきて間もない約4億3200万年前のもの。二股に分かれた茎の先に丸っこいものがついているのがわかる。

 隣にある復元模型を見ても、葉っぱはなく、どこまでもシンプルなつくりだ。

 市立自然史博物館の西野萌学芸員によると、実はこの化石は、この種の基準となるタイプ標本で、学術的にも重要なものだという。丸っこいものは胞子囊(のう)で、これを使って繁殖していたらしい。

 クックソニアが生きていた頃は、当然だが木なんてないはずだ。化石から体を反転させると、4億年前の植物を描いた復元画が目に入った。

 水辺のごつごつした地面に根を下ろした、いや、多くは根も持っていなかったとされる陸上植物のパイオニアたちは、どれもひょろりと似たような見た目をしていた。こんな頼りなさそうな存在が、陸という新世界に出て行ったのか。かっこいい。

 だがその後、植物たちは太く…

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