係長「報告すべき」→上司が消極的 統計不正、検証委が明かした実態

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 国土交通省による「建設工事受注動態統計」の書き換え問題で、調査を進めていた統計の専門家や元検事の弁護士ら第三者による検証委員会が14日、報告書をまとめた。書き換えの開始時期について、同統計が開始された2000年以前から行われていたと指摘。数値の二重計上については「作為的とは確認できない」などとしながらも、発覚を防ぐために会計検査院総務省へ正確な説明を避けていたことを明らかにした。GDPへの影響に関する言及はなかった。

 この問題では、建設業者が毎月受注実績を記して提出する調査票を、国交省が都道府県に指示して書き換えさせていた。具体的には、業者が受注実績の提出期限に間に合わず、数カ月分をまとめて提出した場合に、この数カ月分全てを最新1カ月の受注実績のように合算していた。2013年度からは受注実績の二重計上が生じ、集計が過大になっていた。会計検査院から問題だとの指摘を受け、20年1月には都道府県に書き換えをやめるよう指示したが、以降は昨年3月まで本省職員が書き換え作業を続けていた。

 46ページからなる報告書は、①00年の「建設受注統計調査」開始時点からの「過去月分の合算」の問題点②13年4月からの「二重計上」の問題点③事後対応として、19年の「毎月勤労統計」の不正を受けて行われた一斉点検時、その後の問題点――を整理した。

 報告書によると、①について、調査票の書き換えによる合算は、同統計以前の「公共工事着工統計調査」などの時代から行われていた。00年の同統計の開始時には国交省から都道府県に合算の指示があった。歴代の担当係長は遅れて提出された調査票の数値を廃棄せずに有効活用するためだったなどと検証委に説明したが、報告書は「調査票情報の書き換えは、統計調査によって収集された有用な情報活用を損ね、不適切だった」と結論づけた。

 次に②について、13年度か…

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