「踊る革命家」シットキングスの原動力 待つだけでは厳しい時代

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聞き手・松本紗知
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左から、Oguriさん、NOPPOさん、kazukiさん、shojiさん=東京都内、井手さゆり撮影
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 ダンスエンターテインメント界の新たな可能性を切り開いている、4人組ダンスパフォーマンスグループのs**t kingz(シットキングス)。しかし、リーダーのshojiさんは「『ダンス界のために何かをやっている』という認識は、そんなにない」と言います。挑戦を続ける彼らの原動力とは? ダンス界への思いや、昨年発売されたダンス映像アルバムについても聞きました。

shoji(1984年生まれ)、kazuki(86年生まれ)、NOPPO(86年生まれ)、Oguri(87年生まれ)の4人が2007年10月に結成。アメリカのダンスコンテスト「BODY ROCK」で10、11年と2年連続優勝。V6、ジャニーズWEST、東方神起、AAAなど、これまで手がけた国内外のアーティストの振り付けは300曲以上にのぼる。一方で、13年からは毎年のように単独公演を開催し、ダンサーである自分たちが主体となった表現に取り組み続けている。

こんなに濃い1年だったんだ

――ダンス映像アルバムの発売に、朗読×ダンス、コント×ダンスの公演、ダンスライブ「ダンスが好きなただの変人」……と、2021年は盛りだくさんの1年でした。

shoji 今聞いていて、改めて「怒濤(どとう)だったな」と思いました。これ全部2021年だったんだ、こんなに濃い1年だったんだな、とびっくりしています。

 それと同時に、本当にシッキンはいつも未来のことばかり話してるんだな、振り返ることがないんだな、と改めて感じました(笑)。一つ区切りがつくと、すぐに次の話を4人で始めちゃうので。

――NHKの「あさイチ」に出演してダンスレクチャーをするなど、テレビ出演も続いていますね。

NOPPO ダンス自体の人気や注目が、高まってきているなと思います。音楽番組で「踊ってみた」の企画が始まったり、アーティストがダンスメインのパフォーマンスで出演していたり。

Oguri 昔は「ダンスをやってる」って言うと、「あの頭で回るやつ?」って、いつも言われたんですよ。でも今は「どんなダンスですか」って興味を持ってくれる人が増えたし、説明するときに、例えになるアーティストや、イメージもたくさんあります。

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インタビューに臨むシットキングスのメンバーたち=東京都渋谷区、井手さゆり撮影

――ダンスをめぐる状況が変わってきたのは、何が理由だと思われますか。

Oguri 学校で必修科目になったのも大きなことだと思いますし、歌って踊るアーティストが人気を集めていることも理由だと思います。あとは、YouTubeだったりインスタグラムだったり、オンライン上でダンスを発信できる場がたくさん増えていて、敷居も低くなっている。

kazuki 僕らの時代で言う「プリクラを撮る」みたいな感覚で、若い世代はティックトックのダンス動画を撮っているように思います。

動機は「これまだ誰もやってなくない?」

――シットキングスのみなさんの最初の単独舞台公演は2013年で、演劇的要素も盛り込んだ内容でした。

shoji やりたいことがい…

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