H3ロケット初飛行、月探査機打ち上げ…今年も宇宙イベント目白押し

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小川詩織
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 新型ロケット「H3」の初飛行や皆既月食など、今年も宇宙と天文イベントが目白押しだ。月面着陸を目指す探査機などの打ち上げもあり、日本の月探査がいよいよ本格化する。

 日本の新しい大型ロケットH3が今年、初飛行する予定だ。現在の主力であるH2Aロケットは45号機までの成功率が97・8%という高い信頼性を誇るが、2001年の初飛行から20年以上が経った。H3は信頼性だけでなく、約100億円とされる打ち上げ費用を半減させる。商業打ち上げの受注を増やし、今後20年間、世界のロケットとシェアを競う狙いだ。

 ただ、開発は遅れ気味だ。もともと20年度の初飛行を目指していたが、新型のLE9エンジンの試験で亀裂やひびが見つかり、設計の見直しが必要になった。昨夏から最終的な燃焼試験を行い、データの確認をしているが、計画は1年ほど後ろ倒しになっている。

 開発がうまくいけば、H3は初飛行で地球観測衛星「だいち3号」を、その後、22年度中に国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人補給船「こうのとり」の後継機「HTV―X」を打ち上げる。HTV―Xは、米国が主導する有人月探査「アルテミス計画」にも投入される予定だ。

 アルテミス計画をめぐっては、米航空宇宙局(NASA)が開発している新型ロケット「SLS」が2月以降に初めて打ち上げられる見通しだ。初飛行では、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や東京大が開発した超小型探査機「OMOTENASHI(おもてなし)」と「EQUULEUS(エクレウス)」が米国の衛星などとともに月の軌道へ運ばれる。おもてなしは月面への着陸にも挑む。

 このほか、本格的な月探査をめざすJAXAの「SLIM(スリム)」も22年度に打ち上げられる予定だ。約5カ月かけて月へ到達し、着陸に臨む。誤差100メートルという高精度の着陸を目指しており、この技術をアルテミス計画に生かしたい考え。民間初の月探査計画「HAKUTO―R」を進める日本の宇宙ベンチャー「ispace(アイスペース)」も、月着陸船の打ち上げを計画している。

 国際宇宙ステーション(ISS)では、JAXAの若田光一飛行士が今秋ごろから長期滞在を始める。その後、古川聡飛行士の長期滞在も決まっている。

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