急進的な「脱炭素目標」決めたCOP26 背後にうごめく欧米金融界

有料会員記事

[PR]

記者解説 編集委員・原真人

 この四半世紀、もめにもめて膠着(こうちゃく)状態にあった地球温暖化対策の交渉がここ1、2年で急展開した。昨年11月に英グラスゴーで開かれた国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)は産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑えることで合意、2050年までに世界のCO2排出量を実質ゼロにすることがついに世界目標となった。

 各国は国益を超えた地球益にめざめたのか。あるいは脱炭素を訴えてきた環境活動家グレタ・トゥンベリさんらの努力が実ったのか。おそらくどちらも決定打ではなかった。いま脱炭素の潮流を世界に巻き起こしている原動力――それは欧米の金融パワーである。

 その中軸となっているのがマーク・カーニー氏。米投資銀行ゴールドマン・サックス出身、カナダと英国の中央銀行総裁を歴任した金融界の大立者だ。現在は国連気候変動問題担当特使という立場にあり、COP26ではジョンソン英首相の顧問を務め、昨春「ネットゼロのためのグラスゴー金融同盟」(GFANZ)を発足させた。

■世界の投融資資金を誘導…

この記事は有料会員記事です。残り1821文字有料会員になると続きをお読みいただけます。