パンダ観覧「1分間」のワケ 口から泡、引きずり…50年重ねた教訓
本間ほのみ
上野動物園(東京都台東区)で14日までの3日間限定で公開された双子のジャイアントパンダ。来場者1人あたりの観覧時間はわずか1分だった。「もっと見たい」という声も聞かれそうだが、その時間設定の理由には、50年前から積み重ねられた、ある教訓があった。
双子パンダは昨年6月に生まれたオスの「シャオシャオ(暁暁)」とメスの「レイレイ(蕾蕾)」。限定公開では、木に登ったり眠ったりと様々な姿で観覧者を楽しませた。双子がいる室内展示室の前は四つのブロックに区切られ、観覧者はそれぞれを15秒ごとに移動。1ブロックに入る人数は6人ほどだった。
このような観覧方法にした理由の一つは、新型コロナ対策だった。パンダが見えやすい位置に観覧者の「密」ができないようにするための工夫だった。ただ、時間まで区切ったのはなぜなのか。
今から50年前の1972年…