生と死は隣り合わせ 祖父の死を受け入れた住職はあの日を語り継ぐ

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瀬戸口和秀
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 阪神・淡路大震災から17日で27年。大阪府豊中市にある豊中不動尊の住職、谷真光(しんこう)=本名、真光(なおひこ)=さん(43)は当時、兵庫県西宮市で倒壊した家の下敷きになり、一緒に暮らしていた祖父を亡くした。なぜおじいちゃんは死んだのか。生と死とは何か――。住職になってからもずっと自問を繰り返し、今は命の尊さを語り続けている。

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震災の体験を語る谷真光さん=2022年1月9日午前7時46分、大阪府豊中市の豊中不動尊、瀬戸口和秀撮影

 今月9日の早朝、豊中不動尊の本堂に読経の声が響き渡っていた。午前7時過ぎ、読経が終わると、谷さんは集まっていたマスク姿の檀家(だんか)の人ら10人余りを前に、27年前の震災の体験を振り返り、こう呼びかけた。

 「いまある命は当たり前ではなく、ありがたいこと。命ある限りは自分の役目が何かを考え、しっかりと果たして頂きたい」

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幼い頃の谷真光さん(右)と祖父の章栄さん=真光さん提供

 西宮市上ケ原五番町にある神光寺の長男として生まれた。住職だった祖父の章栄(しょうえい)=本名、光(あきら)=さんは幼い真光さんをよく抱っこし、かわいがってくれた。本堂を拭き掃除したり、境内をほうきで掃いたり。朝のお勤めも欠かさない人だった。

 真光さんが中学生になると…

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