野球殿堂入りした山本昌さん 支えてくれた「燃える男」の言葉
山田佳毅
今年の野球殿堂入りが1月14日に発表され、競技者表彰のプレーヤー部門で山本昌氏(56)が選ばれた。史上最年長で200勝を達成し、プロ野球史上初の50歳代での登板も果たした「中年の星」が、晴れやかな笑顔で思い出を語った。
山本氏がプロ選手として自信を持つきっかけを作ってくれたのが、1987年から中日で指揮を執った故・星野仙一監督だ。
星野氏の監督就任が決まった86年秋。ブルペンで時速130キロ台の直球を懸命に投げる山本氏が「本気」を出すのを、星野氏は今か今かと待ち続けた。
「あれが全力投球だと言うやないか。あまりに遅い球でびっくりしたよ」。後年、中日監督を退任してからも、星野氏はことあるごとに懐かしがった。
山本氏は5年目の88年春…