国交樹立へ一歩、トルコとアルメニアが協議 歴史認識では対立根深く

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モスクワ=石橋亮介、イスタンブール=高野裕介
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 約30年にわたって事実上の断交状態にあるトルコとアルメニアの代表が14日、モスクワで関係正常化に向けて協議した。両国外務省は「建設的だった」と評価し、国交の樹立に向けて対話を継続する意向を表明した。ただ、歴史認識などをめぐる対立は依然根深い。

 協議は、ロシアが仲介した。トルコ側は前駐米大使のクルチ特使、アルメニア側はルビニャン副議会議長が代表として出席し、約1時間半続いた。終了後、両国の外務省はそれぞれ、「前向きで建設的な雰囲気で、完全な関係正常化に向けて前提条件なしで協議を続けることで合意した」とする声明を出した。

 ロシア外務省は、「地域の安定や経済発展のための接点の探求を続けることで合意した」と評価した。欧州連合(EU)も同日の声明で、協議を歓迎した。

 トルコは1991年、ソ連崩壊で独立したアルメニアを国家承認した。だが、トルコが「兄弟国」と見なすアゼルバイジャンのナゴルノ・カラバフ地域をアルメニアが実効支配したことに反発し、93年に国境を閉鎖した。

 また、トルコとアルメニアの間には、歴史認識をめぐる国際社会を巻き込んだ深い対立がある。アルメニア側は、トルコの前身であるオスマン帝国で、第1次世界大戦中の1915年から150万人のアルメニア人が殺害されたと訴える。だが、トルコ側は死者数は過大で、一部のアルメニア人が当時の交戦国ロシアの配下で戦闘に加わったことなどが原因だと主張し、「ジェノサイド(集団殺害)」を否定する。

 両国は2009年にも国交樹…

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