ロシア連邦保安局がハッカー集団を摘発 米要請の受け異例の捜査協力
ロシア連邦保安局(FSB)は14日、米企業などへのサイバー攻撃に関わったとされるハッカー集団「REvil(レビル)」のメンバーらを摘発したと発表した。今回の摘発は米当局の要請を受けたもので、対立する米ロ両国の捜査協力が実現するのは珍しい。
レビルはロシアに拠点を置き、昨年の米IT企業「カセヤ」へのランサムウェア(身代金ウイルス)攻撃などに関わったとされる。深刻な被害をもたらしたランサムウェア攻撃は、昨年6月の米ロ首脳会談でも主要な議題となり、米政府はロシアに対して国内の犯罪者に対処するよう強く求めてきた。
FSBによると、今回の摘発では25カ所の関係先を捜索して14人を拘束した。暗号資産など4・2億ルーブル(約6・3億円)分の資産やコンピューター機器、高級車などを差し押さえたという。
摘発を受けて、米政府高官は14日、「ロシア政府が国内を拠点とするランサムウェア攻撃に対処したことを歓迎する」とコメント。拘束されたメンバーの1人は、昨年5月に米石油パイプラインが操業停止に追い込まれた被害にも関わっていた人物だとの見解を示した。(ワシントン=高野遼)
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- 【解説】
今回のサイバー犯罪グループ「REvil(レビル)」摘発を受けて、別の犯罪グループが闇サイトでREvilメンバーとされる人物とのやりとりを公表し、昨年11月の段階ですでに「内通者」の存在に懸念している様子を明かしています。 (このあたりの事
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