大学入学共通テストの東京大学会場（東京都文京区）の付近で、受験生ら3人が刺されてけがを負った事件を受け、大学入試センターは15日午後、共通テストを実施する全国の大学に対し、会場の警備態勢を強化するよう文書で要請した。

　共通テストは15、16日が本試験で、さらに、コロナ感染や体調不良などで本試験を受けられなかった受験生のための追試が、29、30日に設定されている。追試の会場は全都道府県に設置される。

　センターによると、各大学に事前に配布している共通テストの実施要領で、会場入り口で受験票の確認をする▽受験者以外の入構防止に努める▽不審者や危険物が見つかったら速やかに警察やセンターに連絡する、などの対応を各大学に求めている。今回、それを徹底するよう求めた。

　一方、末松信介文部科学相が15日午後4時から、緊急の記者会見を開く。事件について遺憾の意を示すとともに、16日も続く共通テストの安全対策について説明するとみられる。（鎌田悠、三浦淳）