漁船10隻ほどが沈没・転覆「言葉もない」 潮位上昇、漁港で被害

羽賀和紀
【動画】トンガで発生した噴火の影響で、港で停泊中の船が転覆する被害が出た=朝日放送テレビ撮影
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 南太平洋のトンガ諸島で発生した大規模な噴火の影響で、16日未明、高知県室戸市では潮位が80センチ上昇したのが確認された。

 地元の漁師らによると、市内の佐喜浜漁港では係留されていた約40隻の船のうち、漁船10隻ほどが沈没や転覆をし、流されて行方が分からなくなったものもある。16日午前0時半ごろから、船のぶつかる音が漁港内で響き、午前5時過ぎまで、5~10分の周期で潮位が上下し、3隻ほどの漁船が港内を漂流していたという。

 漁港には地元の漁師らが不安な面持ちで集まり、情報交換をしていた。植元周平さん(60)は、岸壁に係留した漁船(約2トン)が見当たらないという。「津波の心配はないと聞いていたから安心していたんだが、どうしたらいいものか」と肩を落とした。佐沢幸一さん(59)の漁船(約1・8トン)も沈み、漁港の海面から船首の一部が顔を出していた。「10年も乗った愛着ある船だったのに。言葉もない」と話した。

 佐喜浜小型船主組合の窪上宮信組合長(58)は「まずは沈没した漁船の引き揚げが必要だが、どの船がどこに沈んだかも分からない。初めての経験で漁業を再開するめども立たない」と話していた。(羽賀和紀)