第4回日本、創薬ベンチャー支援も周回遅れ 米は開発途中でも買い取り契約

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渡辺淳基
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瀬戸際の感染症ビジネス 4

 米欧での新型コロナウイルスワクチンや治療薬開発で大きな役割を担ったのが、新興のバイオ製薬企業だ。常識を覆す新薬の実用化は、個々の研究だけでなく、イノベーションを支える市場や政府の取り組みの成果でもある。日本は、その仕組みづくりでも周回遅れになっている。

 「新型コロナ予防のためのワクチン開発に着手したことをまず申し上げたい」

 2020年3月5日。創薬ベンチャー、アンジェス(大阪府茨木市)の山田英社長が記者会見した。首都圏などに最初の緊急事態宣言が出される1カ月前のことだ。

 山田氏は大手化学メーカーやベンチャー企業を経て02年にアンジェスの社長に就いた。「素早く動くのがベンチャーの使命」と、大手製薬に先がけて名乗りをあげた。自信はあった。前年には世界初の技術による遺伝子治療薬を実用化。インフルエンザワクチンの研究でも手応えを得ていた。

 だが、その後の苦戦は東証マ…

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