2氏の演説、違い鮮明 新顔は大半が「辺野古」、現職は言及なし

有料会員記事沖縄・本土復帰50年

福井万穂 光墨祥吾 山崎毅朗、笹川翔平、伊藤和行
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 沖縄県名護市長選が16日、告示された。米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画が浮上して7度目となる市長選。街頭に立った候補者2人の訴えには、「辺野古」へのスタンスの違いが鮮明に表れた。

新顔「決して新基地は認めない」

 「基地と新型コロナの問題に正面から取り組む」。無所属新顔の岸本洋平氏(49)は、市中心部で第一声。辺野古移設阻止に力点を置き、応援に駆けつけた玉城デニー知事とグータッチを交わした。

 岸本氏は、沖縄が本土復帰した1972年に生まれ、98年~06年に市長を務めた故・建男氏の長男。建男氏は移設受け入れを表明したが、使用期限などの条件が満たされなければ撤回すると明言していた。岸本氏は「その遺志を胸に、決して新基地は認めない」と強調した。

 一方、現市政が始めた子育て支援策については、自身も「必ず行う」とした。ただ、その財源は示さなかった。その後は市内を遊説し、移設工事が進む辺野古の集落でも演説。「(現市長は)基地問題について何も言わない。問題の先送りで、次の世代への責任の押しつけだ」と批判した。(福井万穂)

現職は生活支援の訴え

 無所属現職の渡具知武豊氏(60)は出陣式で「予算を確保し、これからも事業に道筋をつける」と訴えた。生活支援や経済政策を演説の中心に据え、ワクチン接種推進など新型コロナ対策も強調した。

 市長就任後、政府は市に辺野古移設を前提にした「米軍再編交付金」を交付。これを財源に子どもの医療費給食費などを無償化した。渡具知氏はこうした実績をアピールし、女性の妊娠や出産などを支援する態勢をつくると述べた。

 基地問題については第一声では触れなかったが、その後、辺野古の集落で街頭に立った。市議時代から辺野古移設について「地元に色々な意見があるなか、歯を食いしばり一つ一つの意見をまとめてきた」と説明。「私が市長になって、ものごとが進んでいる。政府に予算を要求し、地域が発展するように施策を講じていく」と力を込めた。(光墨祥吾)

■「経済より生命」「工事進む…

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