化学、代ゼミ問題分析 大学入学共通テスト

共通テスト問題分析2022

代々木ゼミナール提供
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化学

※前年との比較は、2021年度大学入学共通テスト(1/16・17実施)との比較です。

昨年のような目新しい問題は出題されなかったものの、計算力が問われる設問もあり、時間的にやや厳しい構成であった。

―概評―

全体を通じて標準的な問題となっており、昨年のような目新しい反応を扱う問題も見られなかった。ただし、第1問の気体の溶解度や第3問のアンモニア・ソーダ法の量的関係、第5問の反応熱のように、手間を要する計算問題も多く試験時間内で解ききるのに苦労した受験生も多かったと思われる。

【大問数・設問数・解答数】

・5で昨年から変更はない。

・18で昨年から変更はない。

・昨年に比べ、4増の33。

【問題量】

・昨年に比べ、計算問題の数および文章量は同程度であったため、全体的にみると問題量は昨年並であった。

【出題分野・出題内容】

・第1問は物質の構成、物質の状態、第2問は物質の状態、物質の変化からの出題で、いずれも理論分野である。第3問は物質の変化、無機物質、第4問は有機化合物高分子化合物からの出題である。第5問は、アルケンのオゾン分解を題材として、熱化学、反応速度を問うている。

・第1問の問3では、状態方程式の変形がポイント。問5のヘンリーの法則はかなりの計算力を要する。第2問の問3の平衡定数の問題も標準的。第3問の問2はグラフ読み取りの問題であるが、反応の量的関係から求める。第5問の問2bの熱化学は、冷静に対処したい。

【出題形式】

・昨年に続き、第2問の問4、第3問の問3、第4問の問4、第5問の問2など比較的長文の問題を読み取り、それに関する問をいくつか配置する大問形式の問題が出題された。また、第5問の問2のcおよびdでは、答えの数値自体を解答させる問題が出題された。

―難易度(全体)―

昨年目立った目新しい問題はほぼ姿を消したが、時間を要する計算問題が増えたため、難易度はやや難化している。※昨年は得点調整が行われたため、得点調整前の難易度との比較。

―設問別分析―

第1問

・小問1 電子配置 難易度:易

・小問2 窒素含有量 難易度:標準

・小問3 混合気体の圧力と密度の関係 難易度:標準

・小問4 非晶質の性質 難易度:やや易

・小問5 ヘンリーの法則 難易度:やや難

物質の構成と状態の分野からの出題。問1は平易。問2の肥料の窒素含有量は、単純な計算である。問3では、状態方程式の変形から、密度と圧力の関係を見つければよいが、分圧の増減と密度の増減の関係に注意が必要である。問4は、身近な物質の問題。問5のヘンリーの法則の問題は、慣れていないと難しい。

第2問

・小問1 化学反応や物質の状態変化での熱の出入り 難易度:やや易

・小問2 電離定数 難易度:標準

・小問3 平衡定数と反応速度定数との関係 難易度:標準

・小問4 水素吸蔵合金燃料電池 難易度:標準

物質の変化の分野からの出題。問1は、種々の反応熱から考えればよい。問2は、酢酸ナトリウムと塩酸との混合溶液の水素イオン濃度を求めるもので典型的。問3は、平衡時に正逆両反応の反応速度が等しくなることから求めていけばよい。問4aは、貯蔵できる水素の物質量を求める問題で標準的。b、cのリン酸型燃料電池の反応と電気量もよくある問題である。

第3問

・小問1 ミョウバンと塩化ナトリウムの性質 難易度:易

・小問2 金属酸化物の組成を求めるグラフの読み取り 難易度:標準

・小問3 アンモニアソーダ法 難易度:標準

問1は、沈殿生成、液性などから決定すればよい。問2のグラフの読み取り問題は、反応の量的関係から容易に導き出せる。問3のアンモニアソーダ法の問題は、一度は目にしたことがあると思われる。確実に得点したいところ。

第4問

・小問1 ハロゲンを含む有機化合物 難易度:標準

・小問2 フェノールのニトロ化 難易度:易

・小問3 高分子化合物 難易度:易

・小問4 ジカルボン酸の反応 難易度:標準

問1は典型的なハロゲン化物の構造や性質を問うもので標準的。問2のフェノールのニトロ化に伴う異性体もよく見かけるところ。問3の天然高分子化合物と合成高分子化合物の正誤問題も典型的。問4は、ジカルボン酸の還元反応を利用して構造を決めていく問題で、冷静に対処すれば特に問題ないだろう。

第5問

・小問1 脂肪族不飽和炭化水素の構造 難易度:易

・小問2 アルケンのオゾン分解 難易度:やや難

問1は右端の炭素原子が同一直線上にない。問2のaはケトンCがヨードホルム反応を示すことからアセトンと決まることに気づけば容易。bは計算にやや手間を要する。cはグラフからアルケンAの濃度差を読み取れれば簡単。dは反応の次数aとbがともに1であることを求められれば解答できる。(代々木ゼミナール提供)

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