「妥協するのはいつも日本」 基地従業員が見たノーマスク米兵

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 米軍キャンプ・シュワブに隣接する、沖縄県名護市辺野古社交街。明かりがつき始めた昨年12月23日の夜、派手な看板を掲げた一軒のバーから、重低音の音楽がもれ聞こえてきた。

 記者が店内をのぞくと、クリスマス休暇を楽しむ米兵たちがひしめいている。マスクをしている人はほとんどいない。

 すぐ近くのスナックにアルコールで手指を消毒して入ると、客のまばらな店内で、嘉陽(かよう)宗司(むねつか)さん(38)が静かにビールを飲んでいた。「あれじゃあ、クラスターになっちゃうんじゃないかな」。それを聞いた顔なじみのママは「シュワブは感染、大丈夫なの?」と顔を曇らせる。

 当時、沖縄の米軍基地内で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、玉城デニー知事が1週間前に米兵の外出禁止を要請したばかりだった。

 「基地じゃマスクを着けろとは言われていないね」。嘉陽さんはグラスに目を落とした。「普段の訓練からの解放感があるのだろうけど、こっちの不安もわかってほしい」

 記者はこの約2週間前、辺野古のバーで嘉陽さんに初めて会った。ジェルで固めたツーブロックの短髪。平日は米軍基地で働いているという。

 選挙のたびに米軍普天間飛行場宜野湾市)の移設問題が取りざたされる辺野古では、実名で取材に応じる住民は多くないが、嘉陽さんは「辺野古のことをちゃんと知ってほしい」と話をしてくれた。

 以前は海外で音楽DJの仕事をしたり、名古屋市で塗料の専門商社に勤めたりしていた。5年前に生まれ育った辺野古に戻り、基地従業員になった。

 在日米軍基地の基地従業員は…

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