林外相が外交演説、「低重心の外交」の心はテニスにあり

野平悠一
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 林芳正外相が17日、衆参両院本会議で外交演説を行い、「低重心の姿勢」で外交に臨む方針を表明した。米中の覇権争いが激化するなか、うまくバランスを取る「対応力」を強調した形だ。日米関係を基軸にしながら、台頭する中国とどう向き合うか問われている。

 林氏は演説の冒頭、「国際社会は時代を画する変化の中にある」と指摘。「パワーバランスの変化が加速化・複雑化し、日本を取り巻く安全保障環境も厳しさと不確実性を増している」との認識を示した。その上で、「対応力の高い『低重心の姿勢』で日本外交の新しいフロンティアを切り拓(ひら)いていく」と語った。

 「低重心」とは、昨秋の外相就任後、林氏が何度も打ち出してきたスローガンだ。13日の日本記者クラブでの会見で、その心を語っていた。

「低重心」 中学時代のテニスが「ネタ元」

 テニスに打ち込んでいた中学時代、「(指導者から)相手が速いサーブを打ってくるときに腰を沈めて重心を落とせと言われた。落とせば落とすほど瞬発力が出て対応力が出る」と教わったという。

 外交演説で、林氏は「日米同盟の強化」を強調。「抑止力・対処力を一層強化していく」と語った。一方、国交正常化から50周年の節目を迎える中国について「主張すべきは主張し、責任ある行動を求めつつ、共通の諸課題については協力することにより、『建設的かつ安定的な日中関係』の構築を目指す」と訴えた。(野平悠一)