最近2度の小規模噴火…火山学者「今思えば前触れ」時期は予想できず

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ジャカルタ=半田尚子
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 南太平洋のトンガ諸島で15日に噴火した海底火山。南太平洋の火山を研究しているニュージーランドのオークランド大学の火山学者シェーン・クローニン教授が朝日新聞の取材に応じ、今回の大規模噴火の特徴や「予兆」、再噴火の可能性などについて語りました。

 ――トンガ諸島の海底火山「フンガトンガ・フンガハーパイ」の今回の噴火をどうみていますか?

 とてもエネルギーの大きな噴火でした。噴火によるパワーで瞬く間に高さ約30キロまで噴煙が立ち上り、その後30分以内に350キロ以上に広がりました。噴火自体は10分以下だったと思います。噴火初期のエネルギーが強すぎて噴火自体は長く続かなかったようです。

 ――太平洋沿岸の各地に津波が押し寄せました。

 火山による津波は通常ここまで強力ではありませんが、今回は非常に強い津波が発生しました。

 火山の頂上は海面から150~200メートルの深さにあります。また、噴火が進むにつれて、火山の頂上が内側に崩れ落ち、その影響で波が変化したと考えられています。

 今回の津波は非常に複雑で、トンガに到達した津波は1メートルから1・5メートル程度。そこまで強くありませんでした。ですが津波は日本や米国の西海岸までぐんぐん海を進んでいきました。

 そもそも波の力が弱く、太平洋沿岸部まで到達するかどうかの予想が難しかったことから、各国政府は警報を出すのが難しかったと思います。

 ――この海域では過去にも海底火山の噴火が続いてきたのでしょうか?

 この海域ではだいたい1000年ごとに噴火が繰り返されてきました。

 私が2015年に行った海底調査の結果、フンガトンガ島とフンガハーパイ島沖合の約150メートルの深さの地点にカルデラがあることが分かりました。カルデラは過去にも大きな噴火があったことを示す証拠です。

 近隣の島々でこのカルデラの噴火による堆積(たいせき)物を調べたところ、おおよそ900~1000年に一度のペースで海底火山の噴火が起きていることがわかりました。

 前回の噴火は1100年ごろに起こっています。今回の噴火もこのカルデラ付近で発生したと考えられます。

 ――今回の噴火の前兆はあったのでしょうか?

 噴火は大規模なものだけでな…

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