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塩野義の新型コロナワクチン、国内でも最終治験入り

新型コロナウイルス

田中奏子
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 塩野義製薬大阪市)は17日、開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、最終段階の臨床試験(治験)を国内で始めたと発表した。国内メーカーによる最終治験が国内で実施されるのは初めて。昨年末にベトナムで始めた最終治験と違って早く結果を出せる手法で行う。3月までに厚生労働省に承認申請することをめざし、承認され次第、販売を始める考えだ。

 国内の1千人に対し、塩野義が開発中のワクチンとすでに国内で承認されている英アストラゼネカ社のワクチンのいずれかを打つ。2回目の接種から28日後の血液中の抗体の量を比べ、塩野義のものが上回っているかどうかなどを調べる。

 塩野義はこれとは別に、米ファイザーなど他社製ワクチンを2回接種した人が、3回目の追加接種に塩野義製ワクチンを使えるかどうかを調べる治験も進めている。これらの治験結果を合わせて3月までに承認申請し、今後本格化する3回目の接種にも使ってもらいたい考えだ。感染拡大中のオミクロン株に効くようにするための製法の検討も進める。

 従来の最終治験は、開発中のワクチンと偽薬のいずれかを打ち、感染して発症した人の数を比べて発症予防効果をみる方法だった。データの信頼性は高い一方で、治験の参加者を数万人集める必要があり、検証にも時間がかかるなど課題があった。先行する新型コロナのワクチンが行き渡りつつあるなかで、後発のワクチンの治験が難しくなっていた。

 そこで昨年秋、治験を簡略化し、承認されたワクチンと比べる手法が認められた。塩野義は国内の最終治験でこの方法をとる。参加者が少ないことなどから、比較的早く結果を出せるという。

 同社は治験のノウハウ獲得などのため、アジアで実施中の最終治験は従来の方法を採用している。

 国内では現在、米ファイザー、米モデルナ、英アストラゼネカのワクチンが承認されている。ほかに米ジョンソン・エンド・ジョンソン、武田薬品工業(米ノババックスから技術移管)が承認申請中で、第一三共とKMバイオロジクスが3月までの最終治験入りを予定している。(田中奏子)

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