1千年周期で繰り返される噴火、専門家が指摘 海底ケーブル損傷も

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西村宏治=シンガポール、相原亮 竹野内崇宏、ジャカルタ=半田尚子
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 15日に南太平洋のトンガで発生した大規模な海底火山の噴火は、島国とその外との通信を断ち切る被害をもたらした。周辺国は哨戒機を送って被害状況を確認しているが、全体像は把握できていない。

 「きょうの偵察飛行は、何を求められているかを知る助けになる。今のところ飲料水が緊急のニーズだ」。ニュージーランドアーダーン首相は17日午後の記者会見で、そう強調した。

 ニュージーランドは17日朝、P3K2哨戒機をトンガに向けて派遣。中部のハーパイ諸島を偵察後、首都ヌクアロファがあるトンガタプ島で空港の状況などを確認した。ただ着陸せず、この日午後にオークランドの基地に帰還した。

 アーダーン首相は当初、「空港の状況がどうであれ、物資の投下を試みる」などと説明。状況が許せば17日午後にもC130輸送機を派遣し、空中から支援物資を投下することも検討していた。だが最終的にこの日の出発は見送り、18日の派遣をめざしている。

 軍は17日午後、「上空偵察以上の支援については、現時点でトンガから正式な要請が来ていない」と説明した。

 オーストラリアも17日、P8A哨戒機を派遣。セセルジャ大洋州相は豪テレビの取材に「一部の地域は非常に大きな被害を受けているが、幸運なことにそこに空港は含まれていない」と語った。火山からの噴煙が落ち着けば、輸送機を使った支援が可能だとして、飲料水や衛生用品などを届ける準備を進めている。

 だが、被害の全体像はいまだ明らかになっていない。ネックは通信回線の遮断だ。17日夜時点でも、国外との通信は復旧の見込みが立っていない。ニュージーランド・ヘラルド(電子版)は17日、「トンガ沖37キロの地点で海底ケーブルが損傷したとみられる」との通信会社幹部の話を報じた。

 トンガの国際通信はフィジーまでの約830キロの海底ケーブルに頼る。この回線が噴火と津波の影響で損傷したとすれば、海底ケーブルを取り換える作業が必要になる。トンガでは2019年、海底ケーブルの損傷で全国的にネットが使えなくなる事態に陥った。この際は復旧に約2週間かかっており、今回も復旧までには同程度かかるとの見方が出ている。

 日本外務省によると、トンガには国際協力機構(JICA)関係者ら約40人の邦人がいる。現地からの報告によると、在留邦人とはほぼ連絡がつき、今のところ無事という。周辺国の邦人についても、被害の報告は入っていないとしている。西村宏治=シンガポール、相原亮)

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