避難指示人数を10倍多く発表「早く伝えようと混乱」 宮城・石巻

原篤司
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 宮城県石巻市が16日未明に市内沿岸部を中心に出した避難指示の対象人数は、実は5万3595人ではなかった――。トンガ諸島の海底火山噴火に応じた避難指示で、人数を10倍以上多く発表するミスがあったことが分かった。ただ、市は指示の対象エリアに誤りはなかったことから、改めて発表はしないという。

 市危機対策課によると、16日午前0時15分に津波注意報が発令された直後、市内沿岸部を中心に避難指示を出した。対象エリアはすべて、居住用の建物の建築が認められていない「災害危険区域」で、住んでいる人はほぼいないのに、県総合防災情報システム(MIDORI)に入力する際、総対象世帯数2万5770世帯、総対象人数5万3595人と打ち込んで流してしまった。誤った対象人数は、県の防災情報サイトにも掲載された。

 16日朝になって、ネットの記事に出ていた避難指示対象人数が多いことに職員が気づいて、MIDORIの情報を修正したという。対象エリアとした町名などには誤りはなかった。

 実際の対象の人数は、エリア内の事業所などで昼間に働いている人数を推計した約3800人。注意報が出るのに備えて、事前により大きな津波を想定して仮入力していた数字をそのまま流してしまったという。

 これに伴い、宮城、岩手など計8県で少なくとも10万8667世帯、22万9239人に出されていたとする避難指示の規模に影響する可能性があるという。

 市危機対策課は「避難指示をとにかく早く伝えようと混乱しており、確認が不十分だった。大変申し訳ない」としている。(原篤司)