「グライダーみたいな人」演じる難しさ コント芸人が語る岸田首相像
権力者のものまねは、ときの政治を風刺する手法として古今東西で行われてきました。公演チケットが取りにくい社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」の浜田太一さんは、2020年の自民党総裁選の時から、岸田フミオを演じています。岸田文雄首相をまねることの難しさやだいご味を聞きました。
――岸田首相を演じるきっかけは。
「これ自分がやりたいと思ったわけではないんです。ザ・ニュースペーパーの場合、だいたい誰をやるかは他薦なんです。一昨年、安倍政権が終わり菅さんが首相になるとき、岸田さんも自民党総裁選に立候補しました。その時『お前、やれるんじゃないか?』と岸田さんをやってと言われて。『ええ!』ってなりました」
「我々メンバーからしたらですね、首相をやるのは、アイドルグループでいうセンターなんですよ。私にとっては初めてのセンターです。ただ、『お前やれ』と言って祭り上げられて、しかも岸田さんでしょ。もうちょっとキャラクターある人だったら、『よーし、やったるか!』っていう感じなんでしょうけど。どうにかなるかなと思いながら、色々と研究したんですが、研究すればするだけ、どんどんわからなくなってきました。珍しい人ですよね、あの人」
記事後半では、岸田首相そっくりのものまね動画が見られます。まねるコツや政治コントの変化についても語ります。
キャラクターのない総理
――そんなに特徴をとらえにくいですか。
「今までの総理の中であんな…
【視点】子どもの頃から絵を描くのが得意な方だったため、よく友達や学校の先生から「似顔絵を描いてくれ」と頼まれました。それで、いざ似顔絵を描こうというときに、誇張すべき特徴がとらえられない相手だととても困るんですよね。 逆に、誇張すべき特徴は明