砂袋10キロ持たせて4時間立たせる虐待 千葉市が障害者施設を処分
千葉市は17日、社会福祉法人首都圏光の村が運営する障害者支援施設「千葉光の村授産園」(若葉区)で、利用者2人に対する虐待行為があり、施設指定の一部を効力停止処分にした、と発表した。同園では9年前にも同様の問題を起こしていたという。
市によると、同園は2020年6月と21年6月、他人の田んぼに入るなどした利用者に対し、職員が施設長の了解の上で一つ5キロの砂袋を両手に持たせて4時間立たせる虐待行為をしたという。市の調査に「問題行動を分からせないと社会に出たときに困ると思った。虐待とは思っていなかった」と釈明したという。
同園は知的障害者や精神障害者が利用している施設。市は同園の持つ入所や就労支援について効力停止(半年間の新規受け入れ停止)にした。市は「施設を廃止したら利用者の行き場が見つからない。3月末までに第三者委員会を設置したうえで提出された改善策をみて改めて対応を検討する」としている。
また、同市は17日、障害児の通所支援事業をしている「レスパイトサービスどれみ」(中央区)が運営する施設が、届け出に応じた職員の人員基準を満たしていないのに虚偽の報告をして不正受給をしていたとして、今年度末で施設の指定を取り消した。返還額は2施設で約2500万円になるという。(重政紀元)
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